日本のほとんどのお葬式は仏式の葬儀です。仏式葬儀は宗派に関係なく「御霊前」もしくは「ご香典」と書きます。神式であるならば「御神前」か「玉串料」と書くのが一般的です。キリスト教式では「お花料」と書きます。どんな宗教であっても「御霊前」であれば問題はありませんが、蓮の花の図柄の入ったものは仏式になりますので、出来れば無地のものを用意しておくことです。
お悔やみの言葉で「ご愁傷さまです」「ご冥福をお祈りします」などが一般的です。ただ、彼岸・冥福・ご供養など仏教の言葉は他の宗教の場合使わないほうがいいです。例えば、死に対する考え方の違うキリスト教であるならば、「ご愁傷さまです」という言葉は合いません。「お知らせいただきまして、ありがとうございました」という方が適当であります。
お通夜の席では必ず喪服である必要はありません。ですが、黒や紺、グレーや茶色といった地味な色の服を選ぶのが基本的です。葬儀に参列する場合であれば喪服です。弔問者の場合、喪服がないのであれば地味な服装であれば問題ありません。また、喪服は真夏でも長袖が正式です。上着を脱いだときに半袖でも構いませんが、ノースリーブや透ける服は避けたほうが良いでしょう。
焼香の正式なやり方は宗派によって異なります。一心不乱の心を表す浄土真宗であれば1回の焼香です。その他西本願寺派、天台宗、禅宗はそれぞれ1回です。東本願寺派の場合は2回、真言宗ならば、体、口、心の三つを清めるという意味で3回の焼香をします。宗派がわからない場合はご自分のやり方で大丈夫です。
神式の葬儀では焼香はありません。その代わり、玉串を神前にささげます。
玉串は右に回し、手前の机に置き二拝し、拍手を打ちます。拍手は本来音を立てますが、お葬式の場合は音を立てないように気をつけます。そして元に戻して手を下げ、また一拝します。
キリスト教式の献花をする場合には、まず祭壇の前の方で献花を受け取ります。前の方にある献花台に進みお花の方を手前にして花をささげます。ここで、短く黙祷をしますが、十字を切る教会もあれば、そうでないところもあります。お祈りの仕方は、手を組んでも、手を合わせても構いません。